武器は、力だけ おすすめ度 ★★★☆☆
スピード感や爆発する破壊を思い浮かべる方には、おもしろくない映画だと思います。
鉄人28号は、力だけで戦うロボットです。今の戦隊ロボのような武器は、何もありません。リモコンの操縦と力です。ゲームで操縦を体験しましたので操縦の難しさが、よく分かります。最初に登場した鉄人の色、動き、操縦機の大きさ、操縦の難しさ、倒れてビルを壊す様子、原作のイメージを大事にしています。リニューアルされた鉄人は、色や飛行装置、リモコン(現代使用)と操縦の難しさ、特に鉄人の目で見る操縦には、なるほどと感心しました。原作が好きな人には、よくできた映画だと思います。鉄人のデザインは、原作に近く、限られた時間と平成の設定のため、少しイメージが違いますが、戦時中に作られた人型兵器と正太郎少年のリモコン操縦で動く設定は、そのまま引き継いでいます。けっして今の戦隊もののような動きは、期待しないで下さい。マイナスは、大塚署長の制服です、なんとかして欲しかった。
概要
横山光輝の同名名作漫画を『ごめん』などの俊英・冨樫森監督のメガホンで映画化したSFロボットアクション映画。小学6年生の金田正太郎(池松壮亮)は幼いときに科学者の父(安部寛)を亡くし、母(薬師丸ひろ子)と二人暮し。そんなある日、東京を黒いロボット、ブラックオックスが襲い、母は負傷。正太郎は祖父と父が開発していたロボット鉄人28号の操縦を託されることになるが……。 舞台設定を原作の昭和30年代から現代へ移行させたことに幾分無理も感じられるが、そんなリスクを覚悟で冨樫監督は今のゲーム世代に向けた空想科学特撮映画として本作を成立させている。青空に徹底的にこだわった特撮も、少年の成長物語を巧みにバックアップ。昭和の雰囲気を濃密にすべく背景などにも腐心しており、懐かしきモノクロアニメ版の主題歌(2004年TVアニメ版とも同一)もエンディングに流れ、ノスタルジックな情緒にもぬかりはない。(増當竜也)
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